「つみたてNISAの話をよく聞くけど、どのような制度なんだろう?」
「つみたてNISAを始めたいけど、今初めてよいのかな?」
つみたてNISAは、投資するためにはお得な制度だと聞いたことがある方は多いでしょう。
しかし、つみたてNISAは本当にお得なのか、今始めるべきといえるのか分からないという方もいるのではないでしょうか。
この記事では、つみたてNISAのメリット・デメリット、つみたてNISAを今始めるべきかという点について、ご紹介します。
つみたてNISAに興味のある方は、参考にしてみてくださいね。
つみたてNISAの制度概要
まず、つみたてNISAの制度概要について、ご紹介します。
利用できる方
日本にお住まいの20歳以上の方(口座を開設する年の1月1日現在)
ただし、つみたてNISAと一般NISAはどちらか一方しか利用できません。
非課税対象
非課税対象は、投資信託への投資から得られる分配金や譲渡益です。
非課税投資枠
新規投資額で毎年40万円が上限です(非課税投資枠は20年間で最大800万円)。
非課税期間
最長20年間
投資可能期間
2018年~2037年
つみたてNISAのメリット
運用益が非課税
つみたてNISAの一番のメリットは、運用益が非課税となる点です。
運用益とは、売却の際の利益や分配金のことを意味します。
通常は、これらの運用益には約20%の税金が課税されます。しかし、つみたてNISAでは、この税金が課税されないのです。
これは、大きなメリットですね。
制度を使うと半強制的に長期分散投資ができる
これは、長期分散投資をどのように評価するかにより、メリット・デメリットの評価が変わることになります。
このブログでは、特に投資初心者の方には長期分散投資をオススメしています。そのため、この記事では、メリットとして紹介しています。
つみたてNISAは、定期的な積立投資を行うことを前提とする制度です。積立日や積立の頻度等を設定すれば、自動的に積立を行ってくれ、長期分散投資を行うことができます。
しかも、つみたてNISAの対象商品は、手数料が安い商品やインデックスファンドが多いので、投資初心者も無駄に手数料の高い投資信託を買って後悔するということにもなりにくいでしょう。
60歳より前に資産の引き出しが可能
このメリットは、iDeCoと比較してのメリットとなります。
iDeCoは、積立投資を行う点でつみたてNISAとよく似ている制度です。しかし、iDeCoは年金制度なので、60歳まで資産を引き出すことができません。
一方で、つみたてNISAは、iDeCoのような資金拘束は受けません。そのため、緊急で現金が必要になった場合などに対応しやすいというメリットがあります。
つみたてNISAのデメリット
積立できる商品の種類が少ない
つみたてNISAの対象商品は、投資信託とETFのみです。
そのため、個別株に投資したい方は、利用することができません。
個別株投資をしたい方は、通常のNISAを利用することになります。
(個人的には、投資初心者には、個別株投資はオススメできないので、つみたてNISAでこつこつ積立をオススメします。)
購入済みの商品売っても非課税枠が増えない
つみたてNISAでは、すでに購入してしまった商品を売却しても、その年の非課税枠が増えません。
NISAの枠の中で過去分の購入済みの商品を別の商品に変更する(iDeCoでいうスイッチング)ことは、難しいです(投資枠が余っていれば不可能ではないですが、できても少額です。)。
そのため、年齢に応じて投資商品のバランスを大きく変えるようなことは難しい前提で利用すべきです。
普通に積み立てた場合より課税上損をする可能性もある
つみたてNISAでは、20年の非課税期間が終わった後は、投資商品を一般口座や特定口座に移されます。
この場合に、一般口座での課税はどのようにされるかというと、一般口座に移された際の商品の価格からの値上がり益に課税されることになります。
したがって、40万円で購入した投資信託が20年後には30万円に値下がり、そこから50万円まで値上がった後に売却した場合、20万円の売却益に課税されることになります。
この場合、最初から一般口座で運用した場合は、40万円と50万円の差額である10万円に課税されるので、つみたてNISAを利用したことで、課税額が増えることになってしまいます。
つみたてNISAを今始めるべきか??
以上のメリット・デメリットを踏まえて、つみたてNISAを今始めるべきなのでしょうか。
結論:長期分散投資を信じることができるならば今始めて良い
結論としては、
- 長期分散投資は早く始めた方がメリットをいかすことができる
- つみたてNISAの投資可能期間中になるべく多く運用するためには早く投資を始めた方が良い
ことから、長期分散投資を信じることができるならば今始めて良いということになります。
これまでご紹介したとおり、つみたてNISAは、資産運用の「道具」でしかありません。
例えば、老後のために資産を増やすことを「目的」とすると、目的達成の「手段」が長期分散投資であり、つみたてNISAは、長期分散投資のための「道具」です。
そのため、重要なのは長期分散投資という「手段」が「目的」達成のために適した手段かということです。
長期分散投資が適した手段だと判断できるのであれば、なるべく早く投資を始めた方が、そのメリットを活かすことができます(iDeCoはいつ始めるべき!?:インデックス投資・ドルコスト平均法参照)。
そして、つみたてNISAの投資可能期間は2037年までなので、なるべく多くの資金を非課税枠で運用するためには、早く始めた方が良いです。
よって、結論としては上記のとおりとなります。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
この記事では、つみたてNISAのメリット・デメリット、つみたてNISAを今始めるべきかという点について、ご紹介してきました。
つみたてNISAに興味がある方は、参考にしてみてくださいね。